ソニーと任天堂のbump

ソニーと任天堂のbump
bumpの意味:〔偶然に軽く〕ぶつかること、揺さぶること
原文は

ソニーと任天堂、供給問題は小さな減速バンプ

供給制約はゲーム機販売下押し、コンテンツゲームが明るい材料に
https://jp.wsj.com/articles/for-sony-and-nintendo-supply-chain-pile-up-is-just-a-speed-bump-heard-on-the-street-wsj-11644000357




ソニーと任天堂にとって、
サプライチェーン(供給網)問題による品不足は
課題となっている。
しかし、両社の基盤事業は依然として好調である。

「プレイステーション5(PS5)」の購入を考えた人なら、
現在は、如何に供給が逼迫しているか解るだろう。

ソニーが、2日発表された10-12月期決算で、
改めて明確になった。

2022-02-05 10-04-ソニーグループ
同四半期のビデオゲーム機出荷台数は390万台で、
ホリデーシーズンだったにも拘わらず
前四半期比で僅かな増加になってしまった。

また、部品不足も続くと思われ、
3月期通期のPS5販売予想を
今までの1480万台から1150万台に引き下げてしまった。
この決算後、ソニー株は
3日の取引で6%安の暴落になってしまった。。

任天堂の10-12月期は、まだ好調だったが、

2022-02-05 10-05-任天堂
こちらもサプライチェーン(供給網)問題を抱えている。

ゲーム機「Switch(スイッチ)」の
10-12月期販売台数は1067万台で、
前年同期比7.7%減になってしまった。

しかし、このゲーム機は
6年目に突入したことを考慮すると、
逆に、堅調かもしれない。
多分、有機ELモデルディスプレーを搭載した
新型機の発売が好評だったのだろう。

任天堂のスイッチ販売台数は、
総数1億0300万台を超えた。
「Wii」は1億0160万台を上回る。
しかし、任天堂も部品不足や物流問題を理由に
3月期通期のスイッチ出荷台数予想を
2400万台から2300万台に下方修正してしまった。

ハードウエアの出荷は頭を悩ます問題だが、
一方で、両社ともオンラインゲームの販売が
安定しているのは、安心感がある。

ソニーは10-12月期のゲーム売上高が
前年同期比8%減少してしまったが、
同部門の営業利益は15%増加した。
通期の営業利益見通しも上方修正した。
PS5を発売した前年同期に比べて、、
マーケティング費用が減少したことも追い風。
任天堂も同様に、
ソフトウエアの売上高は堅調だった。

結果的に、サプライチェーン問題で
ゲーム機の販売台数が伸びなくても、
両社の底堅いユーザーによって、、
既存ゲーム機の新作ゲームによる
好調な売れ行きが、続く可能性がある。

ただし、新たな問題点も出てきた。
マイクロソフトが、750億ドルをかけて
アクティビジョン・ブリザードを買収という
ビックニュースだ。
両社が、今後どう反応するか、興味がある。

ソニーは今週、ゲームメーカーのバンジーを
36億ドルで買収するというニュースが出た。
更にに多くの買収があるかもしれない。

一方の任天堂は、自社ブランドのゲームを
開発するという伝統がある。
時が来るまで、静かにしているかもしれない。

ソニーと任天堂にとって、
ゲーマーが購入を検討しているゲーム機の
出荷を実現することは、課題であるものの、
全体的に考えると、深刻な問題ではないかもしれない。

長期的には、
人々に愛されるコンテンツを提供することが、
両社の成功の秘訣になることには、変わりはない。